A-中性洗剤の主成分は界面活性剤が用いられています。界面活性剤とは、液体と液体、あるいは液体と固体などの境目に作用して性質を変える物質です。例えば、水と油は混ざり合わずに分離しますが、これに適した界面活性剤を加えると水と油の境目である「界面」がなくなり、水と油が混ざり合います(乳化作用)。そして、泡立ちを良くする(起泡作用)、しみ込みやすくする(浸透・湿潤作用)などの働きにより汚れを落とします。このような現象により、界面活性剤は中性洗剤の主成分として用いられます。
A-中性洗剤は手の脂を取りすぎてしまい手荒れの原因となるため適していません、手洗い石けんや手指用の洗浄剤を使いましょう。
A-厳密な定義はありませんが、一般には植物油(ヤシ油、パーム油)を原料とする界面活性剤を使用している洗剤を指します。
A-食品衛生法の使用基準では、流水の場合、野菜・果物で30秒以上、飲食器で5秒以上とし、溜め水の場合、水をかえて2回以上すすがなければならないと定めています。
A-洗浄の目的は、主に以下の3点です。
①次製品に対して前製品の残留物や香りの移行を防ぐ
②製造環境の衛生状態の維持
③製造設備・機器の効率維持
製造設備・機器に汚れ(食品・飲料成分タンパク質、油脂、糖等)が残ると、微生物のエサになり、条件が整うと微生物は増殖します。
微生物の増殖は、異臭、腐敗臭、食中毒等の原因につながります。
洗浄や除菌は、微生物による食中毒を予防し、人の健康に悪影響を与えない食品を提供するために必要不可欠な要素です。
A-①取り扱いにおいては、保護めがねやゴム手袋を使用してください。
②酸洗浄剤と塩素系洗浄剤は混合厳禁(有毒ガス発生)等注意が必要です。
③塩素系洗浄剤は換気に注意してください。
④アルカリ、酸の希釈は水(湯)に少しずつ入れてください。
⑤アルカリ、酸を直接混合、中和しないでください。
⑥事前にSDSをご確認ください。
A-アルカリ洗浄剤や酸洗浄剤はそのまま廃棄することはできず、中和処理が必要です。また、塩素剤を含有する製品は有効塩素を分解してから廃棄する必要があります。詳細についてはSDSをご確認ください。
A-できません。レストランの厨房などで使用される食器洗浄機は、高温の洗浄液を高圧で食器に噴射して汚れを落とします。このとき、洗浄液を食器の汚れに直接当てて効率的に落とすためには、噴射されても泡立ちが少なく、短時間で汚れを落とせる洗浄剤が必要になります。一般の中性洗剤や石けんなどの泡立ちの多いものは、食器洗浄機には適していません。
A-洗浄のメカニズムが異なります。中性洗剤は、スポンジなどに洗剤を少量取り、水道水やぬるま湯で食器の汚れを擦りながら落とします。また手肌に対する刺激が少ないように、液性は中性付近で、界面活性剤の乳化作用によって食器から汚れを落とします。
一方、食器洗浄機を使用した場合の洗浄温度は約60℃、洗浄剤の濃度は自動的にコントロールされ、短時間で食器を洗うことが可能です。人の手肌が直接洗浄液に触れることがないので、食器洗浄機用洗浄剤の主成分は、アルカリ剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)です。このアルカリ剤の化学的な力で食器の汚れを短時間で分解して落とします。主な食器洗浄機用洗浄剤は強アルカリ性なので、取り扱いには十分な注意が必要です。
A-食器洗浄機で効果的な洗浄をするためのポイントは次の通りです。
<前処理>
残渣を取り除き、お湯(または水)への浸漬、シャワーリングなどの前処理をおこないます。とくにデンプンやたんぱく質の汚れは乾燥すると落ちにくいので、浸漬洗浄剤「キャプテンプレウォッシュ」などで十分な浸漬をおこなうと、効果的に汚れが落ちます。
<食器のラッキング>
ラックに食器をセットする際は、噴射される洗浄液が均一に食器表面に当たるよう、食器が重ならないようにセットします。また、洗浄液やすすぎ液が溜まらないように、食器を立ててセットすることも大切です。
<リンス剤の使用>
洗いあがった食器の乾燥を速めてタオリングの手間を減らし、水に含まれる硬度成分が残ることで発生する水滴跡(ウォータースポット)を軽減するためには、リンス剤の使用が効果的です。
<すすぎ温度>
すすぎ水の温度は80℃が適温です。高温のお湯ですすぐと食器を短時間で乾燥させるだけでなく、食器の除菌もおこなえます。
A-リンス剤の成分である界面活性剤は水滴の表面張力を低下させ、水滴が食器表面で広がる効果があります。これにより、洗い上がり後の水切れが早くなり、乾燥時間が短縮され、ウォータースポット抑制により食器類の仕上がりが向上します。さらにこれらの効果に伴い、タオリングが不要なることで、ブリケージ(食器類の破損)の低減と人件費が削減され、タオルからの二次汚染を抑制するため衛生水準の向上に貢献します。
<水切れ性>
水滴が広がることにより、水切れ性(すすぎ性)が向上します。これにより洗浄剤や微細な汚れが速やかに除去されます。
<乾燥時間短縮>
水切れ性が良くなることで、食器表面の水濡れの乾きが速くなります。
<スポット抑制>
食器表面での水滴の不均一な乾燥が抑制されるため、スポットの発生が抑制できます。
A-食器は材質によって注意が必要なもの、洗浄に向かないものがあります。
<アルミ食器>
アルカリ剤に腐食されて黒色化します。アルミ材質を保護する成分が配合されている洗浄剤「ウオッシュメイトメタルEサイド」「ウオッシュメイトALコンク」「ウオッシュメイトL1M」などを使用してください。
<樹脂食器>
プラスチック製食器を食器洗浄機で洗浄する場合、通常のオペレーションであれば問題ありません。しかし、洗浄剤の濃度が高過ぎたり、すすぎ不良が起こっていたりすると、食器の劣化を早めるなど影響がでることがあります。
<クリスタルガラス>
アルカリやキレート剤に腐食されやすい材質です。洗浄方法によっては透明度が低下し、白っぽく(エッチング)なります。洗浄剤を適正な濃度で使用して、すすぎを充分におこなえば、すぐに腐食の現象が現れることはありません。
<漆器>
アルカリ剤、高温での洗浄には適しません。中性洗剤による手洗いをおこなってください。
A-食器洗浄機は高温で稼働するため、水中のミネラル分(カルシウムやマグネシウム)が析出して、白い水垢のようなものが付着することがあります。この析出物は、高山地帯や海洋沿岸部、または井戸水などの硬水を使用している場合に発生しやすく、通称スケールと呼ばれています。
A-洗浄剤の成分の中には、スケールの発生を未然に防止する成分が含まれています。このため、洗浄剤を適切な濃度で使用することがスケール成分の予防に繋がります。なお、発生したスケールは「ライムリスター」といった酸性の洗浄剤を使用することで除去できます。
A-身の回りの環境に存在する菌が作り出す、バリア形成した菌の集合体です、通称ピンクスカムと呼ばれています。身近なバイオフィルムには、歯垢や風呂場のヌメリなどがあります。洗浄機の場合、ピンク色を呈する細菌が中心となって形作られています。これらの菌自体は、それほど強いものでありませんが、一度、ピンクスカムが成長するとバリアを張ったような状態となり、除去することが格段に難しくなります。
A-ピンクスカムは菌の集合体です。したがって放置することは不衛生につながります。ピンクスカムは洗浄不良が起きやすい環境下で発生しやすい傾向があるため、まずは適正な洗浄を行うためにもオペレーションを見直しましょう。
ご質問、又はご意見、サービス内容に対して等がございましたら、下記の入力フォームにご記入ください。当社のスタッフよりご連絡させていただきます。